「ゲーム依存」
「引きこもり」
「健康障害」
これらは、昔から子供がテレビゲームをするときに、必ず語られるゲームの弊害とされています。
しかし、これらは子供たちが「原因」ではなく、むしろ遊ばせている側に問題があると言われています。
どういうことなのか?
ゲームもアルコールも一定の条件(ルール)を守ってすることにより、健康や能力向上などプラス面に寄与するものです。
アルコール依存を防ぐために「適量を飲む」「休肝日を設ける」など、予防方法があります。
同じように、子供が適切にゲームをするために、「守らせなければならないルール」が5つあります。
目次
ルール1. ゲームは1日1時間
「ゲームは1日1時間」
30年以上前に高橋名人というプロゲーマーの先駆者が、あるイベントでアドリブ的に話したことが今でも語り継がれています。
今も子供たちが、ゲームをするときの基準時間となっています。
この言葉が出回った時には、単なるアドリブ的な言葉として、根拠のない言葉として賛否両論がでました。
しかし、「1日1時間」というゲーム時間は、子供にとって医学的にも正しいゲーム時間だったということがわかりました。
オックスフォード大学の調査結果によると、ゲームを1日1時間以内ゲームをする子供達と1時間以上する子供たちには明確な違いが出たそうです。
- 1日1時間以内のゲーム
生活への満足度が高、社交的な傾向が見られます。テレビゲームをプレイすることにより幸福感や、プレイ中も仲間と一体感を得られる - 1日1時間以上のゲーム
落ち着きがなくなったり、注意力散漫になったりするという問題
この結果によっても、1時間以内のゲームにはメリットが見られますので、一概にゲームはダメだということにはなりません。
そのため、ゲームは1時間という時間に制約を付けることで、子供にいい影響を与えます。。
ルール2. ゲームは自ら片づける
1時間のゲームタイムが過ぎたときに、決して親から片づけ始めてはいけません。
子供が自ら片づけることで、「明日もゲームをやってもいいんだ」という気持ちになります。
「コンセントロック専用の南京錠」というものも売っています。これはコンセントの穴につけて使用するものですが、この鍵を子供たちがつけるという手もあります。
「コンセントロック専用の南京錠」というものが売っています。これはゲーム機のコンセントの穴につけて使用するものですが、この鍵を子供たちがつけるという手もあります。
やってはいけない例として、1時間が過ぎた途端に「はいはい、終わり終わり」と、急かすように親が片づけてしまうことです。
これでは子供たちもゲームが楽しめません。ゲームを取り上げられるような錯覚を起こします。ゲームは悪という罪悪感を持ちながらゲームをするようになり、成長とともに隠れてゲームをする恐れがあります。
アルコール依存症でも、無理やりお酒を取り上げると、同様に隠れてお酒を飲むようになります。
ゲームは悪ではありません。堂々とゲームで遊べる環境は、子供自身に守らせましょう。
ルール3. 週に1日は禁ゲーム日
ゲームだけをやらせるだけでなく、ゲーム以外の興味が持てることを見つけ、いろいろな実体験をさせるようにします。
ゲームがやりたいのはわかります。しかし、ゲームしか知らない場合、ゲーム依存になりがちです。
習い事でもスポーツでも、週に1日だけはゲームはさせず、ゲーム以外のことをするようにしてください。
ルール4. 親の都合でルールを変えない
「ちょっと、ゲームでもして大人しくしてて」
忙しい時などの取り込み中に、つい子供に言いがちな言葉です。これは大きなルール違反で、犯しているのは親であるあなたです。
1時間という絶対条件でテレビゲームができるということを守っているのは子供です。
大人の勝手な都合で、臨時ボーナス的にゲーム許可すると「ルールなんて簡単に破れるんだ」と思い始めます。
これではせっかくルールを作ったのに台無しです。心情的にはわかりますが、子供たちが欲しがる「あめ」を安易に与えてはいけません。
ルール5. 嘘をつかない
「酒が飲めないとお酒のことばかり考える。ゲームができないとゲームのことばかり考える。」
依存症になると、このような考えになります。
依存症となる前のルールとして、嘘をつかないようにゲームをさせます。
嘘をつく兆候として、「ちょっとさ、ゲームのステータス見ていい?」とか「明日どこからゲームがスタートするか確認していい?」とテレビゲームに近づく場合があります。
そのような時に少しゲームをしたりする場合があり、親としては「嘘をつかれた」と失望することになります。
そのため、ゲームをするためのルールとして「嘘をつかない」は守らせるようにしてください。
社会的にも嘘をつくことは良しとはされてませんので、常識を身につける意味でも実践してください。
ルール6. 融通を利かす
今までのルールとは異なりますが、融通を利かすことも大事です。
一例をあげます。
明日まとめてゲームをしたいので、今日はゲームをしないので、今日の時間分を明日にゲーム時間にプラスする。つまり、翌日は2時間ゲームができる。
1日1時間のゲーム時間ゲームが完結しない場合があるのです。状況的にはゲーム中の敵を倒すことが難しく、どんなに早く倒せても1時間以上かかることがあるのです。
時間を増やすのではなく、ゲーム時間をシフトすることで問題を解決します。
このようにゲームという遊び方に理解を示すことが大切で、子供からもゲームを理解されているとの安心感が生まれます。
ゲーム時間のシフトは、子供に時間を計画的に使うことを学ばせる学習効果があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
大人でもゲームをしているとあっという間に2時間、3時間過ぎてしまうことがあります。
子供が1時間でゲームを切り上げることは大変難しいと思います。
しかし、無条件にゲームを与えると、大きな問題に発展することがあります。それは「ゲームを取り上げること」なのです。
ゲームを取り上げる明確な理由が説明できなくなるので、子供も納得できず最後は強引に取り上げることになり、親子とも遺恨を残す結果になります。
ですので、初めからルールを設定することが大切になります。
テレビゲームを「毒」にすることなく、上手に使って成長過程で「薬」として長く付き合ってください。
それでは、「その手があったか! 親子で上手にテレビゲームと付き合う6つのルール」でした。