ゲームのやりすぎで日常生活に多大な支障をきたす症状を、世界保健機構が病気として認めたことをご存知ですか?
2018年6月 世界保健機関(WHO)は、ゲーム依存症を病気として正式に認めました。
子供だけがなる依存症と思われがちですが、大人のゲーム依存者の方がはるかに多いのです。
成人のゲーム依存が疑われる人は、推定約421万人いるようです。中高生で約93万人いるようです。
ゲーム依存症はアルコール依存、薬物依存と同様に、完治しない病とされています。回復は見込めますが、完治はしない。
ゲーム依存症にならないための「ゲームの遊び方」を知る必要があります。
今回はゲーム依存症にならないための心得を「3つ」お伝えします。
ゲーム依存症とは
まず、ゲーム依存症はどんな病気なのでしょうか?
ゲーム依存症(ゲームいそんしょう、ゲームいぞんしょう)またはゲーム症/ゲーム障害(ゲームしょう/ゲームしょうがい、Gaming disorder)とは、普段の生活が破綻するほどの、持続的かつ反復的なゲームへののめり込みを指す。
普段の生活が破綻するほどゲームに、のめり込むなんてありえないと思いがちです。
身近では、電車の中や、ファミレス、カフェで画面をじーっと見つめ、のめり込んでる方を多くみかけませんか。
ゲームに集中し、周りが全く見えていない状況になっていることに、本人は気が付いていないのでしょう。
のめりこむのが悪いことではなく、普段の生活に支障をきたすことが問題となります。
ゲーム依存症の怖さ
さて、普段の生活に支障をきたすとは、具体的にどういうことなのでしょうか。
ゲーム依存になった時に起きる問題は、以下のようなことがあります。
- 欠勤、欠席
- 引きこもり
- 暴力的、器物を破壊
- 朝起きられないため寝坊
- 多額の課金
ゲームの世界が中心となり、現実世界を犠牲にしてまでも、ゲームをやり続けるようになります。
ゲーム依存症になってしまうと、ゲームを正当化するため次の兆候が目立つようになります。
- ゲームをやるために嘘をつく
- 隠れてゲームに課金をするようになる
- 家族が寝静まった時間にゲームを始める
これらが1年以上続くのであれば「ゲーム依存症」と認められます。
ゲーム依存症から抜け出すには、本人の努力のみならず、家族の協力が不可欠となります。
ゲーム依存症にならないために
本人も、家族も不幸になる「ゲーム依存症」ならないために、3つのゲームとの接し方を解説します。
・課金しないでプレイ
ついついゲームに熱中するあまり、無意識に課金してしまう時があります。
「人より強い装備が持ちたい」「プレイを有利に進めるカードが欲しい」など、課金することで、より早くゲームを進行することができます。
しかし、課金しなくてもゲームは進められるのです。
課金をするというのは、例えて言えば特急券を購入してより早く目的地に着くこととなります。
課金することで有利にゲームをすすめることを覚えてしまうと「金さえあれば強いんだ」という、ゲーム本来の楽しみを奪ってしまうことになります。
そして、過剰に課金して自己破産になる人も出てきています。
自分で努力して、ゲームをすすめるほうがより達成感があるのではないでしょうか。
いくらお金をかけても、ゲーム内でしかその価値は生み出されません。
・時間を決めてずるずるやらない
ゲームは1時間までということは、ファミコン時代から言われてきたことです。
しかし、何でもかんでも、「1時間」というルールに縛られることはないと思います。
だからと言って、無制限にゲームに熱中するということではありません。
今日は何時間まで、何時になったらやめるなど、自分でリミットを決めてゲームをするということが大事になります。
特に、オンラインゲームでゲーム内フレンドと楽しんでいるとき、「もう一試合」などと要求されることがあります。そこで断り切れずにゲームを続けてしまい、気が付けば深夜3時などということもあります。
続けてやりたい気持ちはとても分かります。フレンドからの延長戦の申し込みを断ったら悪いなどの感情が働き、長々とやってしまう。とても理解できます。
そんな時は、相手にはっきりと「もう寝なきゃ」「もう落ちなきゃ」と言っても、よほどのことがない限り理解してくれます。
ずるずるやらないことを決めたのは自分ですし、時間をコントロールするのは自分だということをしっかり意識しましょう。
・休ゲ日を作る
「休ゲ日」とは、聞きなれない言葉ですが、これは「休肝日」ならぬ、ゲームを休む日という造語になります。
休肝日を設けることによって総体的な飲酒量が減るため、肝障害が予防できる可能性があります。
同じ要領でゲームをやらない日を設けることで、ゲーム障害を予防しようという考えです。
アルコール依存症の方は、たった1日の休肝日を設けることが難しいそうです。ゲーム依存症になった場合も同じようなことになるでしょう。
そうならないためにも、「休ゲ日」を設け、ゲームから週一日から離れることが大切だと思います。
よく、「ゲームでフレンドが待っているからゲームをする」と、言われる方がいますが、1日ぐらいゲームに参加しなくとも、相手はさほど気にしていないものです。
週一日の休ゲ日を設けられないようでしたら、「ゲーム依存症」に近づいているかもしれません。
まとめ
ゲームを延々とやる気持ちは、すごく理解できます。
なぜなら、ゲームは延々やりたくなるよう考えて作られているからです。
まして、オンライン対戦などプレイヤー同士が戦うゲームは、プレイヤーと交わることで楽しみが倍増していくものです。
対戦相手がコンピュータならそれほど感情が高ぶらず遊べますが、人間のプレイヤーとなると悔しさや喜びが倍増しがちです。
楽しいゲームを永遠と続けたい気持ちはわかります。しかし、日常生活に支障を与えるほどのめりこまないように「適度に遊ぶこと」が大事となってきます。
適度に遊ぶというのは、日常のすき間時間に遊ぶことです。
ご飯も食べず、風呂にも入らずにゲームに没頭するのは、すき間時間にやっていないということになります。
今回解説した内容を少しでも理解できるのであれば、まだゲーム依存症までは遠いと思います。
ゲーム依存症にならないよう、ゲームは適度に遊んで楽しみましょう。