家族のすすめで、心療内科でアルコールに関する相談をしました。家族はアルコール依存症を心配しています。自分は「アルコール依存症ではない」という自信がありました。
そこで、驚くべき診断が下されたのです。今回は意外な診断結果を告げられた時のお話です。
目次
受診のきっかけ
毎晩毎晩、自宅で25度の焼酎をロックで5合を飲み干してました。ほぼ毎日二日い酔い。そして、二日酔いのため、朝食や昼食を満足に食べることができません。
そして、夜は晩酌をするため、ほぼ栄養を取ることができない「栄養失調」状態でした。
健康を心配した家族が、「アルコール依存症」を心配し、心療内科の受診をすすめてきました。
アルコール依存症ではないと思っています。ですから、そんな診断が下るわけがない自信を胸に堂々と心療内科へ向かったのです。
診断の結果
医師にどんな飲み方をしているかを伝えました。
- 毎晩飲む
- 人より多くお酒を飲む
- 同僚と口論になったことがある
- 夫婦喧嘩をよくする
- 飲んだ場所が、思い出せない
- 飲んだ時に、言った言葉が思い出せない
このような経験は、どなたも経験していることだと思います。その程度の飲み方は、万人がしていることだと思います
医師は、飲み方を聞いた後に、診察結果をたった一言で伝えてきました。
「あなたはアルコール依存症です」
まさかと思い、医師にその理由を尋ねました。
意外な理由
答えは単純なものでした。
ブラックアウトを起こす段階で、すでにアルコール依存症である。
なぜなら、記憶をなくすまで飲むということは、お酒に対して歯止めがきかなくなっている。大量の飲酒は健康の問題であり、依存の問題とは違います。
飲酒行動を制御できない状態が、アルコール依存症そのものなのです。
そんなことで、アルコール依存症と診断されるのは意外でした。
手も震えてない、体も震えてない。と、思っていたら、医師が「自分の手を前に出して、手を広げてください」と言ってきました。
前に出し、広げた手を見たら、なんと震えていました。
「アルコールが切れている証拠です……」と、医師がポツリと言った言葉が忘れられません。
あなたが生きていることが奇跡
医師は続けます。
「そんな状態になっていることも気が付かないで飲み続けている。自分を傷つけ、時には人を傷つける。すべてを失ったり、死んでもおかしくない状態ですよ。生きていることが奇跡です」
その時に、ハッとしました。過去に、ホームから転落したり、飲酒運転をしていたことを思い出しました。
「事件が起きてからでは、遅すぎるんだ。死んでからでは遅すぎるんだ」と思わざるをえません。
自分もアルコール依存症
アルコールを大量に飲める人や、毎晩お酒を飲んでる人は、アルコール依存症とは無縁と考えることでしょう。
アルコール依存症に対するイメージは、お酒が無くなると暴れる、幻聴が聞こえる、幻覚が見えるというものです。
しかし、アルコール依存症の診断は、そういったレベルのことではないのです。
現在の日本には、アルコール依存症が109万人、予備軍が約300万人いるといわれています。
アルコール依存症と宣告された後に、アルコールでいいことがあったかを考えました。
飲んでて気分が高揚し、楽しいのは明らかです。しかし、悪い事の方が多く存在していることもわかりました。
お酒を飲んで悪くするもの
お酒を飲む方は、一度は考え、一度は後悔したことがあるのではないでしょうか。
健康
「酒は百薬の長」といわれますが、それは適量を飲んだ時の話。適量とはどのくらいでしょう。
日本酒:1合(180ml)/日
焼酎(25度):100ml/日
缶酎ハイ(7%):350ml/日
この範囲でしたら薬ですが、超えると「害」となります。その害をまともに受ける臓器が肝臓になります。
健康悪化は、肝臓から悪化します。肝臓が壊れたら、もう2度と元に戻りません。
アルコール感受性遺伝子分析キットで、健康障害リスク早めの対策!人間関係
お酒を飲み過ぎて暴言を吐いたりしてませんか? また、暴力的になっていませんか?
ブラックアウトした時に、何をしたかわかりません。大切な家族や友人を傷つけ、人間関係を悪化させることがあります。
社会的信用
お酒を飲み過ぎて遅刻や欠勤など、社会的な信用を悪くすることがあります。
また、「あの人、いつも酒臭い」など、周りに悪感情を与え、自身の評価を悪くしていませんか。
臭いは、本人には伝えません。
飲酒運転
罰金が高いから、飲酒運転をしないのではありません。
人の生死にかかわる問題であり、取り返しのつかないことになる最悪な事態を避けるための処罰です。
人を殺めたら、それこそ人生において取り返しのつかない最悪なことになります。
経済問題
お酒を飲むと必ずお金がかかります。飲まなければお金は「お酒」にはかかりません。
少なくともお酒を飲むことにより、自身の経済状態は悪くなっていると言えます。
また、アルコールが抜けた後に財布を見たら、「カラ財布」になっていたことはありませんか。
アルコール依存症を治す方法
歯止めが効かなくなった飲酒行動を治す方法はたった一つ。
飲まないことです。
すでに、アルコール依存症になり、飲酒行動に歯止めが効かない。例えると、「ブレーキが壊れた状態。そのブレーキは治らない」とのことです。
飲酒行動に歯止めがかけられなくなったら、2度と治りません。
医師に、このように告げられた時は絶望しました。
まとめ
禁酒をするには、様々な方法があります。その中で一番自分に合う方法を見つけるしかありません。
心療内科の先生から、「ノックビン」という飲み薬を処方されました。この薬を飲むと、飲酒時に顔面紅潮、頭痛、悪心・嘔吐等の不快反応を起こします。
つまり、お酒嫌いにさせてくれる薬です。
お酒を止めたい方や、気になった方は、心療内科で処方してもらってください。