「今日、ホームレスになった 15人のサラリーマン転落人生」を読んで、大きなことを見落としていたことに気付いた

「今日、ホームレスになった 15人のサラリーマン転落人生」を読んで背筋が凍りました。

何気なく、Amazonで本を探していたら、目につくタイトルだったので、Kindle版で買ってみました。

どんな内容なのか

一時に比べて、ホームレスは減ったと思います。

1998年ぐらいに新宿駅をよく利用していたのですが、駅の通路にはホームレスがあふれてました。

正直、軽蔑してました。あんな風になりたくないし、ならないと。

しかし、この本を読んで本当に「目からうろこ」が落ちました。

最初からホームレス暮らしをしてる人なんていないんだ!ということが書かれています。

ごくごく普通の人達がホームレス

大企業の管理職、旅行会社の管理者、営業部長だった人など普通より役職が上の方たちがホームレスになっています。

あなたはどういう人達がホームレスになると思ってますか?

貧乏な人?社会不適合者?

この本を読むとよくわかります。

ちょっとしたきっかけと、ちょっとした不運が重なっただけ。

それは、誰に起きても不思議なことではないのです。

金の切れ目が縁の切れ目

この本に登場する既婚者は全員離婚しています。

「貧しき時も…」なんてことは、本当の貧乏になると関係なくなるようです。

お金があればホームレスには、きっとならないでしょう。

夫婦協力をして生きていくという選択もあるはずです。

ですが、この本に登場する既婚者が離婚をしているということ。

あなたは、極貧になったら今の伴侶とどうやって生きていきますか?

リストラされるという事態

一時期、流行語のように世間では話されてました。

正直、僕の中では、「仕事を辞めたらまた探して働けばいいじゃん」と思ってました。

しかしながら、この本に描かれているのは、中高年の再就職の難しさです。

そして、プライドの高さです。

確かに、部長や経営者などを経験してきた人たちを雇用する。

雇用する側としても正直「雇用しずらい」と思います。

なぜなら、採用する側が持っている企業カラーに「染まりにくい」と考えるからです。

また、最小される側も、警備員や運転手をすることなんて、プライドが許しません。

皮肉なことに、出世した分、再雇用がしにくいという悪循環になっています。

この本に登場する人たち

50歳前後の人達が多く登場します。

全く特別な人達ではなく、むしろその年齢であれば「普通」の役職なのではないでしょうか。

そして、苦境におちいり、ホームレスという選択をする背景も描かれています。

世間が思っている「ホームレス」のイメージが少し変わると思います。

ホームレスを見下していた人たちが、ホームレスになってしまうことが描かれています。

この本を読んで

僕は老後ばかり意識していましたが、その手前の落とし穴があることに気付いちゃいました。

今、仕事がゼロになり収入が無くなったらどうなるのか?

すぐにホームレスにはならないと思いますが、若い時に比べてメチャクチャ悩むと思います。

なぜなら、「年齢の壁」が大きく立ちふさがり、それを乗り越えることが難しいことだと思っています。

普通に考えて「30歳の独身さわやかさん」と「50歳の家庭もちのよれよれおじさん」がいるとします。

あなたが経営者ならばどちらを選びますか?

どちらを社員にしますか?

そんなことを考えさせられる本でした。

 

この本はホームレスになった経緯が書かれています。

読む人により、いろいろなとらえ方があると思います。

ただ、言えることは「絶対に死なない、絶対にホームレスにならない」なんてことは言えないということです。